金属3Dプリンターの造形方式

2022年08月23日

PBF(粉末床溶融結合)方式
PBF(粉末床溶融結合)方式は、パウダーベッド方式とも呼ばれており、金属3Dプリンターでは最も多く採用されています。金属の粉末を敷き詰めたところにレーザーや電子ビームを照射し、熱で溶かして固めていく仕組みです。精度が高く、強度もあるため最終製品を作るのによく活用されています。樹脂3DプリンターのSLS方式と同じく、造形物の表面は若干荒く仕上がるため、表面の粗さが気になる場合は後加工で研磨をしなければなりません。また、造形スピードがやや遅いことと、造形後に金属粉末を除去しなければならないこともデメリットです。
金属3Dプリンターの造形方式

メタルデポジッション方式
メタルデポジッション方式は、金属粉末の噴出とレーザーや電子ビームの照射を同時に行い、溶けた金属を積層して固めていく造形方式です。PBF方式に比べると造形スピードが早く、金属粉末の除去も必要ないのがメリットです。部分的に肉盛りする用途でも活用できるため、応用力のある造形方式だといえます。ただし、PBF方式よりも造形できる形状が限られており、精度も低くなるため、比較的単純な形状の製品に向いています。
金属3Dプリンターの造形方式

FDM(熱融解積層)方式
樹脂3Dプリンターの造形方式としてご紹介したFDM(熱融解積層)方式は、金属3Dプリンターでも使われています。仕組み自体は樹脂と同じですが、金属の場合は材料が特殊で、樹脂材料に金属粉末を混ぜたものを使用します。樹脂材料は金属粉末を接合する役割を担っており、造形が終わった後に取り除かなくてはなりません。金属3DプリンターのFDM(熱融解積層)方式では、造形後に樹脂材料を取り除く脱脂作業を行い、その後に炉に入れて焼結させると完成します。FDM(熱融解積層)方式のメリットは、3Dプリンター自体の導入コストを抑えられることです。デメリットとしては、脱脂や焼結といった造形後の後処理が必要で手間がかかることや、焼結時に材料が収縮するので狙い通りの寸法を出すにはノウハウが必要なことなどが挙げられます。
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Posted by patricia at 15:31│Comments(0)
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