直交ロボットのデメリット

2022年03月29日

直交ロボットのメリットについてお伝えしましたが、もちろんメリットがあればデメリットもあります。

これから導入を検討している人は、直交ロボットができないことをきちんと理解しておきましょう。

複雑な動作ができない
直交ロボットは、高精度な動作を得意とする一方で構造上複雑な動作ができません。垂直または水平方向の直線的な動きにしか対応していないためです。

複雑な動作をロボットに任せたい場合は、多関節ロボットなど、複雑な動作が可能なロボットの導入を検討しましょう。

設置面積が大きい
直交ロボットは直線的な動きしかできないため、動作内容問わず設置面積が大きくなりやすい傾向にあります。

逆に多関節ロボットの場合は、関節を折り曲げることで上手に空間を使うことができるため、直交ロボットよりも作業範囲に対する設置面積は小さくなる傾向にあります。

直交ロボットの導入を検討している場合は、事前に設置可能な面積を把握しておきましょう。

精度・強度を保った大型化が難しい
ワークが主軸から遠かったり主軸の高さを変える必要がある場合は特に顕著になります。

柱を1本の軸で構築すると、張り出し分のスライド軸の重みでひねり(モーメント)が掛かり、誤差が生まれやすく、張り出し部分に負荷がかかって破損しやすくもなります。

これを防ぐには片持ちではなく2本の柱が必要になります。このタイプで柱側に昇降機能を持たせる場合、リンクさせる機構を設計するか、ロボットシリンダの性能に頼る必要があり、精度と信頼性を高めるためのコストが割高になってしまいます。

ある程度の大きさを想定するのであれば、スペースを確保して門型を設置するか、速度面・費用面で多関節ロボットの導入と比較・検討することが大切です。

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介護ロボット導入のメリットと課題

2022年03月23日

利用者側のニーズを満たすロボットが開発され、現場に導入されると、どのようなメリットがあるのでしょうか?解決しなければならない課題と併せてご紹介します。

●介護ロボットのメリット
介護者の身体的・精神的負担の軽減が大きなメリットです。大人の要介護者は体重があるため、支えながら歩いたり、抱きかかえて移動させたりすると、介護者の体に負担がかかります。
そういった動作を介護ロボットに委ねることで、介護者の身体的苦痛を軽減させ、同時に精神的な負担も軽くできます。

要介護者にとっても、「申し訳ない」「恥ずかしい」といった介護者に対する心理的負担を軽減できる点もメリットです。

さらに、介護ロボットの導入によって介護者の業務効率が向上すれば、人手不足の解消や人件費の削減につながり、より働きやすい職場へ変わることも期待できるでしょう。

●介護ロボットの課題
真っ先に挙げられるのはコスト面です。普及率がまだ低いため介護ロボットの単価が高く、活用事例が少ないことによる不安もあり、介護者や要介護者が「利用したくてもなかなか踏み出せない」のが現状です。

また、いざ導入してみたものの操作が難しく、慣れるまでに時間がかかってしまう点も、解決しなければならない課題です。

現在、介護ロボットには大型のものが多いため、保管や設置スペースの確保が難しい点もデメリットです。

開発側は、利用者の利便性を考え、低単価で操作が難しくなく、スペースを取らない小型のロボットを生み出すことが期待されます。

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産業用ロボットの導入の流れ

2022年03月16日

①導入の目的を明確にする
導入する前に目的を把握します。目的を絞って選ばないと不要な機能を追加するなどして、コストがかさみますし、本来の目的から離れたロボットを購入してしまう可能性もゼロではありません。

その結果、自社に最適な産業用ロボットの導入ができず、導入後に期待した成果が出なくなってしまう場合もあります。

②システムの構想
現在の生産ラインでどのような工程でどのような困りごとがあるかを抽出していきます。作業工程での困りごとが見つかれば、原因を追求し解決方法を探します。

困りごとのある作業工程において、ロボットの導入が必要であると判断したならロボットシステムを構想して実施計画を作成してください。

③構想提案に基づいた仕様の定義
実施計画通りに困りごとの解決するための手段や方法を仕様として定義していきます。

ロボットシステムのフローを決めて、

信頼性があるか
利用価値がどれくらいあるのか
保守や整備は難しくないのか
トラブルが起きても復旧できるのか
など、さまざまな観点から細かくチェックを行います。

④生産システムの詳細設計
生産システムの詳細設計は、「どのようなロボットシステムの方式を用いるか」を具体的に決めていく工程です。

レイアウト図を作成し、導入するロボットをどのように配置して、前後の工程もどう変更するかを設計していきます。

作成したら、どのような機器が必要かを洗い出すなど、より詳細な設計を行っていきます。作成したレイアウト図をみて問題がないか確認を行い、問題がなくなるまで、修正を行ってください。

また、リスクアセスメントの観点から、安全性に関する方針も策定します。

⑤製造・納入前テスト
設計したレイアウト図や機器の設計図から、ロボットシステムの製造やソフトウェアの設計を行います。

実際に生産ラインを構築していき、レイアウト図通りの生産ラインを完成したら、内部テストを行ってSIerと契約した通りのものができていることを確認します。

⑥稼働開始
内部テストが問題なければ、本格的に稼働を開始します。

⑦保守・点検
本格的に稼働した後もSIerとのやり取りは続き、定期的に保守や点検を行ってロボットに問題がないか診断を行います。

また、トラブルや不具合が生じた場合は復旧のためにサポートしてくれます。

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サーボモーターのメリット・デメリット

2022年03月11日

サーボモーターは近年使用される機会が増えてきているモーターで、最新型の産業用ロボットの多くに搭載されています。メリットとデメリットを理解することで、より適した場所に利用できるようになるでしょう。

メリット
高速かつ高精度で位置決めが可能
回転が円滑
高速回転時にも高いトルクをキープ
フィードバック機能があるため、高速応答と安定した運転が期待できる
サーボモーターは、高速かつ高精度で位置決めすることができます。例えばブルーレイディスクなどの薄いもの、集積回路などの細かなものを製造する産業用ロボットには、サーボモーターを搭載することで、正確なポジショニングとスピーディな製造が実現できるでしょう。

また、回転が円滑に進むため、他の産業用ロボットの動きと連動させやすいという特徴もあります。高速回転時にも高いトルクを維持でき、速度低下やズレが起こりにくいです。その他のサーボモーターならではのメリットとして、フィードバック機能があることを挙げられます。トラブルや運転の記録が残るため、自己改善しながら連続運転を続けていけます。

デメリット
モーターとドライバの制御機能が複雑なため、故障リスクがある
高価
運転コストも高い
高速度かつ高精度を実現するために、モーターとドライバの制御機能は複雑に作用しています。そのため、故障することも少なくなく、こまめな管理が求められます。また、性能が高いのである程度は仕方のない事ですが、価格が高いこともデメリットと言えるでしょう。消費電力も多く、運転コストも比較的高額です。
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モータの仕様とモータドライバICの絶対最大定格の関係

2022年03月01日

モータを使う場合には、基本的にモータ駆動回路が必要です。モータの駆動回路はモータの種類、電力などの仕様、アプリケーションなどによって、ディスクリート構成からドライバIC、およびマイコンとの組み合わせなど様々です。モータドライブ基礎編では、代表的なモータの構造や動作原理から、基本的にはモータドライバICを利用した駆動方法を解説してきました。

今回は、モータドライバICを選択する際に必ず綿密にチェックしなければならない絶対最大定格について説明します。1つは、モータの視点からモータの仕様とモータドライバICの絶対最大定格対応について、もう1つはモータドライバICの各絶対最大定格の意味と注意点についてまとめました。

絶対最大定格とは

最初に絶対最大定格とは如何なるものかの確認をしておきます。この理解が不十分だと重大な事故につながる可能性がありますので、設計者でも使用者であっても正確な理解と厳密な適用が必要です。ここでは、モータドライバ前提ですが、絶対最大定格の定義はモータドライバに限らず、他の半導体デバイスに範囲を広げても同じです。

半導体デバイスの絶対最大定格に関しては基本的に、「JIS C 7032 トランジスタ通則」の用語の定義を基にしています。その定義は「瞬時たりとも超過してはならない限界値で、どの2つの項目も同時に達してはならない限界値」とされています。解釈としては、「絶対最大定格にあるどの項目の値も、どんなに短い時間でも絶対に超えてはいけない」というものです。

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